この記事では「なぜ私がフリーランス薬剤師の道を選んだのか」と「フリーランス薬剤師としてどう社会貢献を果たしたいか」について語らせていただきます!
※この記事内のフリーランス薬剤師=調剤薬局と業務委託契約をする薬剤師
「なぜ不安定なフリーランス薬剤師になりたいの?」
「フリーランス薬剤師なんて中途半端な働き方じゃない?」
こうした声が聞こえてきそうですが、実は私にはいくつかの考えがあります!
薬剤師としてのキャリアも10年目の大台に乗り、私自身のこれからの生き方について深く考えるようになりました!
自分らしいキャリアを形成すること、そして同時に「これからの薬局や薬剤師の方々にも新たな価値を提供できる働き方なのではないか」と私なりにたどり着いた結論が、フリーランス薬剤師としての働き方でした!
とはいえ、私の目指すフリーランス薬剤師は無理やりにでも続けるものではないため、長期的に続けるかはまだ決まっていません!
理想的な職場に出会えれば転職も検討している状況のため、私は転職活動も併せて行っています!
この記事はくくたる@薬剤師(Twitter)が作成しています。
2023年9月にフリーランス薬剤師の書籍を出版しました!
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30代の私がフリーランス薬剤師を目指した理由
フリーランス薬剤師としての働き方について想像してみたことはありますか?
私は収入が不安定というイメージがありますが、それでもフリーランスになりたいという思いに至った理由について2つ紹介します!
①働く時間と場所を自分で決め、ワークライフバランスの追求ができるのでは?
私たちの多くが慣れ親しんだ勤務体系では、月に160〜168時間、1日8時間、週5日が標準となっています!
しかし、家庭を持ち、故郷から1000km離れた場所で生活する私には、この固定された枠組みが限界を感じさせるものとなっています!
「妻子はもちろん、実家の家族とはどれだけの時間を共にできるだろう?」
「地元の友人はあと何回会えるのだろう?」
このように考えた場合、従来の働き方では年に数回・数日の再会しかできないと思っております…。
私の場合、ドラッグストアでの勤務環境は年末年始もゴールデンウィークも休みなし、夏休みや冬休みはおろか、長期休暇も2〜3日がやっとです!
地元に帰っても2~3日の連休が限度の場合、往復の飛行機の移動時間などを考えると、ほんのわずかな滞在時間に限られてしまいます…!
このような生活を続けていたら家族や友達との時間を確保することはできないだろうと、私は考えるようになりました!
この状況を打破するために時間と場所に縛られずに働く方法を考え、フリーランスとして働き方の自由を手に入れようと決意しました!
フリーランス薬剤師だけでは安定しない可能性が高いため、調剤薬局のパート又はバイト、派遣薬剤師などを併用する方法も視野に入れています!
また、長期休暇が取れて安定できる理想の会社を見つけた場合には、転職をする可能性も検討してします!
②国や会社から求められる薬剤師像が私に合わないのではと考えるようになった!
薬剤師として患者様やお客様のために尽くすことはもちろんのことですが、最近の国や会社から求められる働き方は、私には過剰に感じられる部分があります…!
大手の調剤薬局ではかかりつけ薬剤師や在宅の件数・各種加算のノルマが、ドラッグストアでは販売目標としてノルマに近い目標が求められます!
そして24時間体制の電話対応は、事実上の行動制限だと私は感じておりました!
24時間の電話対応を薬局内のメンバーで連携している店舗は分散するためそこまできつくは感じないと思いますが、当時の私のように1人薬剤師で働いている場合には、毎日24時間の対応をする必要がありました!
「電話なんてたまにしかかかってこないから大丈夫!」
「電話対応したらその分の給与が出るでしょ?」
このような意見もあるかもしれませんが、私は深夜対応する以上、その時間分の給与は当然の権利だと考えます!
万が一の場合は調剤を行う必要が生じるかもしれなので、飲酒や遠出が制限されます!
これは、家にいながらも自由を奪われているということに他なりません…!
例えば病院の夜勤では給与が出ないなんてことはないと思います!
もちろん病院の夜勤とは違い家で比較的自由に過ごせますが、会社や制度の都合により行動を制限されていることには間違いありません!
かかりつけ薬剤師は国が推奨している制度で逆らっても仕方ないので、かかりつけ薬剤師の要件に合わない薬剤師になることができれば、ノルマなどが発生することもないのではと考えました!
そういった不純な考えもある中でOTC薬剤師に転向してみたところ、今度は販売目標数や接客回数を求められ、プレッシャーを感じるようになりました…!
「新規商品の追加」「既存商品の取り扱い中止」「棚替えの頻度が多い」などの理由で、接客を丁寧に心がけると時間通りに家には帰れず、数字は求められるという状況が発生してしまいました…!
言い訳ばかりですが、接客時間が取れない理由の1つは、私の作業効率が悪かったことに異論はありません!
しかし、想像していた以上に作業量が多く、私は心が折れてしまいました…!
このような感じで、なんらかの言い訳をしながら働く自分に嫌気が差し、別の道がないかを私は考えるようになりました!
「自分を変えるために何をしたいか」
「調剤薬局・OTC薬剤師を経験した私はこれからどうしたいか」
自分なりに自己分析をして、私自身の心に余裕を持ち、もっと生産的に生きるための方法として、私はフリーランスとしての道を決意しました!
フリーランス薬剤師として薬局と従業員の薬剤師へ提供したいメリット
フリーランス薬剤師としての働き方は、薬局経営者や従業員の薬剤師の方々にもメリットをもたらすと私は考えています!
「薬局側がフリーランス薬剤師と契約したいと思う理由は何か?」
それを明確にするため、私は以下の2つの視点でメリットを分けて紹介します!
①従業員の薬剤師に提供できること:働き方の柔軟性
・育児休業や休日をとれない薬剤師(従業員)の手助けができる!
・急な体調不良などで人員が減った薬局の手助けができる!
私自身が育児休業を6ヶ月間取得したことがあり、育児がいかに大変か・育児休業が税金面でいかに優遇されているかなどの重要性を痛感しました!
フリーランス薬剤師として、私が育児休業を取りたい薬剤師の代わりに薬局で働くことで、男性でも安心して長期間の育児休業を取れる可能性ができます!
※休日を取りたい薬剤師や急な体調不良で人員が減る場合にも同様です!
フリーランス薬剤師を活用することにより、薬剤師1人1人が自分のライフステージに合わせた働き方を選択できるようになると私は考えております!
フリーランス薬剤師が提供するのは単なる労働力ではなく「従業員の働きやすさの向上」という価値です!
主に人員がいないことで休みが取れない状況の改善ができると私は考えております!
ちなみに育児休業についてまとめた記事は下記のリンクになりますので、興味を持っていただけたらぜひ見てみてください!
>>男性の育児休暇は3か月~6か月がメリット多数!育休中は何する?
別のブログですが、上記リンク先では私が育児休業を取得して感じたメリットについて熱く語っています!
従業員の薬剤師にメリットがあることはもちろんですが、実は男性に育児休業を取得してもらうことで経営者側にも助成金が出るというメリットがあります!
制度は充実しているはずなのに、男性が実際に育児休業が取れるかどうかは社風や空気感、従業員の確保状況で変わってしまうというのが現状です…!
ここからは、フリーランス薬剤師が薬局経営者に提供できることについて紹介します!
②薬局経営者に提供できること:経済的な合理性と離職率低下
・派遣薬剤師と比べて契約期間を短期に出来るため出費が少なく済む!
・社員の有休や育児休業を取りやすくできるため離職対策となる!
経営者にとって、派遣薬剤師を雇用するコストは決して軽視できない問題です!
例えば派遣会社に支払う金額が時給5,000円とした場合、その30%である3,500円が派遣薬剤師に支払われることを考えれば、時給4,000円で直接フリーランス薬剤師と業務委託契約をした方がコストパフォーマンスに優れていることがわかります!
先日、別会社の同期と話していたところ、派遣薬剤師は全切りすることになったという話を耳にしました!
※リライトする前(コロナ前後)の状況です。
また、社員の有休や育児休業をサポートすることで離職率の低下にも繋がります!
これは長期的に見れば、薬局経営にとって大きなメリットになると私は考えています!
過去8〜9年間で調剤報酬や薬価など実質のマイナス改定が続いている現状を考えると、フリーランス薬剤師を活用することで従業員を雇い続けるリスクを抑えつつ、柔軟かつ効率的な人員配置を可能にできるというメリットも考えられます!
フリーランス薬剤師として長く働けるかはわからない
フリーランス薬剤師としての生活は魅力的ですが、生涯続けていけるかどうかについては、未だに答えを出せていません!
フリーランス薬剤師という働き方における、特にキャリアの長期的な視点と収入の安定性に関しての不安要素と解決策をまとめます!
長期的に考える場合の収入の不確実性
フリーランスを目指しているため矛盾した意見になりますが、フリーランスとして働き続けることが私のキャリアの全てとは考えておりません!
特に、病気やけがで働けなくなった場合の収入の不安は、フリーランスならではのリスクだと思います!
これはフリーランスとして薬局と業務委託契約を続けていけるか以上の問題で、その解決策を常に考えておかなければなりません!
30~40代を視野に入れると、いつまでも20代の時の健康状態が維持できるとは限りませんので、リスクも許容しておくことが重要と考えます!
転職活動との並行することが解決策の1つ
フリーランス薬剤師のリスクを踏まえつつ、私は自分のスキルを磨きながら、同時に良い職場に巡り会うための転職活動も併せて行うようにしています!
「どうしても転職しなければ」という切迫した心境で職場を選ぶと、必ずしも正しい判断ができないと私は考えています!
「良い職場があれば、そこで働きたい」という余裕を持った状態で職場選びを進めていきたいと私は思います!
フリーランス薬剤師としての働き方は、柔軟性と自由度が高い一方で、収入の不安定さや長期的なキャリアの見通しの不確かさも抱えています!
そのバランスを取りながら最適なキャリアを見つけることが、フリーランス薬剤師として挑戦し続けていけるかどうかの重要なポイントです!
フリーランス×転職活動-同時並行のすすめ
まず大前提として、週5日で働きながら自分自身で転職活動を続けることは非常に労力と時間がかかりますので、私は転職会社・転職エージェントを並行して利用する方法をおすすめします!
フリーランス薬剤師としての働き方を選びながら転職活動を並行して行うことは、キャリア管理において非常に重要な戦略です!
この項目では、このアプローチが持つ3つの大きなメリットについてお話しします!
・より良い条件の働き方の発見に繋がる!
・フリーランス薬剤師の収益が不安定になった場合の安心に繋がる!
・転職エージェントを通じて近隣の薬局の情報収集ができる!
メリット①より良い条件の働き方の発見に繋がる!
フリーランスとして働く一方で、転職市場の動向にも常に目を光らせておき、もしより魅力的な条件の職場が見つかれば、そのチャンスを活かせるよう準備をしておくことができます!
メリット②収入の安定性を確保に繋がる!
フリーランスの収益が不安定になった際のセーフティネットとして、転職活動は欠かせません!
不測の事態に備えて、常に次のステップを考えておくことが大切です!
ちなみに私が利用したことのあるファルマスタッフでは、派遣薬剤師として働く方法も選べます!
フリーランス×派遣薬剤師のダブルワークで安定性を確保するという選択肢もあります!
メリット③転職エージェントを通じて近隣の薬局の情報収集ができる!
特に注目したいのが、転職エージェントを利用することで得られる情報の価値です!
薬局の数値的なデータは薬局機能情報を調べることで得られますが、転職エージェントを利用することで実際に働いている人の声や経営者の考え方、近隣の医療機関に関する情報など、実際の働き口に関するリアルな情報が得られます!
「〇〇薬局は新しい取り組みを積極的に行う経営者で、意欲的なスタッフが多いですよ」
「〇〇薬局は管理薬剤師候補を募集していて、数年内に管理職を任せる計画があるそうです」
「〇〇薬局では多店舗でのオールラウンダーとして活躍できる人材を探しています」
これらは実際に私が転職活動をしていた時にエージェントから聞いた貴重な情報です!
フリーランスとしてのキャリアを積みつつ、常に転職市場の動向を把握し、柔軟に対応できる体制を整えることは、少しでも安定した生活を得るために非常に有効です!
私が働きながら転職活動をした時の体験談は下記のリンクにまとめています!
>>ファルマスタッフの登録・面談・面接時の流れと評判は?【30代薬剤師の転職体験記】
最後に
というわけで、今回は私の目指すフリーランス薬剤師の働き方と社会貢献について紹介しました!
このブログを見ていただいている方は20~30代の方が多いと思いますが、私たちのキャリアはまだまだ始まったばかりです!
このブログを通じて、フリーランス薬剤師としての日々の発見や、そして今後直面するであろう問題についてリアルな情報をお届けしていきます!
次回の更新も、ぜひお楽しみに!